2012.11.20
したたかな種
晩秋の枯れ野を歩くと色んなものがくっついてくる。植物の種だ。いちばん人好き(?)なのはヌスビトハギの種、家に帰ってからズボンのあちこちについているのに気づいたり・・。子どもの頃にオナモミの実を投げ合って遊んだ人も多いかも。セーターによくくっついたものだ。イノコヅチも懐かしいくっつき虫。
植物は子孫の繁栄のために、種に色んな工夫を凝らしている。人や動物にくっつき易いようにするのも一つ、できるだけ遠くまで飛べるようにするのも一つ。木の実は目立つ色で鳥を誘うが、草の実には草の実の戦略があるようだ。
草の種いろいろ/鎌倉中央公園にて/2012.11.18&20
▲ベニバナボロギクの種、風が吹いて「誰が遠くまで飛べるかな〜」
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▲準備OK! アキノノゲシの種
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▲ゲンノショウコ、種が飛ぶ前と飛んだ後の実/種の袋が弾けて巻き上がる瞬間に種を飛ばす/種を飛ばした後の姿は“おみこし”と呼ばれている
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▲湿地はツリフネソウの実がいっぱい
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▲サラシナショウマもびっしりと実をつけている
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▲イヌタデ。蕾かと思うと中に種が! ミゾソバ、ママコノシリヌグイなども同様
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▲衣服によくつくイノコヅチ
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▲コセンダングサの種があちこちに
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▲同上。アップで見ると結構きれい
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▲同上。更にアップで見ると細い毛が生えている。これが“くっつき虫”の原因
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▲同上。まだ若い実
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▲アメリカセンダングサの種。コセンダングサと種の形が違うので見分けは容易
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▲同上。アップで見るとやはり細い毛が生えている
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▲オナモミの実、全体が棘に被われているが
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▲同上。アップで見ると棘の先が曲がっている。お蔭でくっつき度が俄然アップ!
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▲ミズタマソウの実、やはり毛の先が曲がっている
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▲ダイコンソウの若い実、先端の曲がり方が独特
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▲大豆の原種と言われるツルマメの実、鞘に毛が多い
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▲同上。この毛は何のため?
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▲最後に、最も“人好き”なヌスビトハギの種
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▲アップで見ると、なるほど!
くっつき易そうな毛がいっぱい!
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▲同上。「ふふ、わたしたちの戦略がお分かりかな?」
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