2006.05.29
エゴノキの揺籃
エゴノキは里山の林縁などでよく見かける木だが、初夏の頃白い清楚な花をつける。今年の中央公園は例年になくエゴノキの花がよく咲いた。下向きにぶら下がった花が風に揺れる様は爽やかで好きな光景だ。ただし、写真には撮りにくい。今年は特に風の強い日にばかり行ってしまったため、いい写真は撮れなかった。花の傷みも早かったように思う。
エゴノキの花/2006.5.24/鎌倉中央公園
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エゴノキは花もいいが、この木が好きな虫は多く、後々まで楽しめる木だ。今年は実もたくさんなって、面白いゾウムシなどが見られるのでは?と期待している。
昨日(28日)通りかかると、花はもうほとんど終っていたが、ふと、くるくると巻いた葉が目に入った。よく見るとあっちにもこっちにもぶら下がっている。これが“オトシブミの揺籃”というものか!と初めて気がついた。
エゴノキに来るオトシブミはエゴツルクビオトシブミという首の長いユーモラスな虫(下記写真)だが、揺籃はこの虫の“作品”と思われる。この揺りかごの中に卵を生み、卵が孵ると幼虫は揺りかごの葉を食べて成長するという。うーん、賢い! それにこの揺りかご、きっちりとできていてくずれそうにない。ただ巻いただけでなく、高度な(?)工夫がされているように見える。なんて賢い虫なんだろう!
昨日は成虫を見つけることができなかったが、願わくはこの“仕事ぶり”を見てみたいものだ。
▲エゴツルクビオトシブミの揺籃/2006.5.28/鎌倉中央公園
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▲作成過程を見たくなる・・/2006.5.28/鎌倉中央公園
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▲エゴツルクビオトシブミ成虫/2005.6.14/舞岡公園
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▲首の長いのは雄。揺籃は雌が作るようだが…/2005.5.14/市内山ノ内
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