2006.07.07
エビヅルの花
エビヅルはノブドウとともに野山に多いブドウ科の蔓性木本だ。特にエビヅルはよく見かける。いずれも6月ごろから花をつけるが、とても地味な花なので、「気がついたら実がなっていた」というのも無理はない。
ノブドウは雌雄の別はないが、エビヅルは雌雄異株だ。雄花・雌花ともこんな↓ふうに、シベだけになっているのをよく見かける。花弁はどうなっていたのか・・?
▲エビヅル雄花/2004.7.22/横浜市・舞岡公園
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▲エビヅル雌花/2006.6.8/鎌倉中央公園
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エビヅルの花の咲き方はちょっと変わっている。花が咲く時、たいていの花は花弁が上から開くのに対し、エビヅルの花は下から花弁がめくれ上り、帽子のような状態になって落ちてしまうのだ。なかなか落ちる瞬間は見られないが、↓写真でも帽子状になっているものがいくつか見える。
雌花の写真しかないが、雄花も同様だ。「帽子を脱ぐ=咲く」なのだから、咲いた花がシベだけになっている理由が分かる。ブドウ科ブドウ属に共通の特徴らしい。
▲脱げそうな帽子状の花弁がいくつか見える/エビヅル雌花/2006.7.6/鎌倉中央公園
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▲脱げた帽子が葉の上に落ちていた/エビヅル雌花/2006.7.6/鎌倉中央公園
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同じブドウ科でもノブドウ(ノブドウ属)の花は雌雄の別のない両性花だが、やはり花弁は早々に落ちてしまう。同じブドウ科木本のツタ(ツタ属)やブドウ科草本のヤブガラシ(ヤブガラシ属)の花とよく似ている。
▲ノブドウの花/2006.6.30/市内寺分
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▲ツタの花/2005.7.2/市内山崎
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▲ヤブガラシの花/2004.7.22/横浜市・舞岡公園
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