2006.02.01
鎌倉中央公園・種の標本と冬芽アルバム
公園などで冬芽や葉痕を撮っていると、そばを通る人から「何を撮っているのですか?」とよく尋ねられる。これが花であれば誰にでも「ああ、花を撮っているんだな・・」と分かるからいいのだが、冬枯れで被写体など何もなさそうなところだと「あの人はさっきから何をしているのだろう?」と怪しまれてるかも知れない。
公園ならまだいいが、よそのお宅の垣根に面白い冬芽を見つけてしまった時は困る。カメラを向けるかどうかで悩んでしまう。キョロキョロしようものならもっと怪しい! こんな時、「まだ女でよかったかなあ・・?」と思ったりするが・・。冬芽・葉痕にハマってしまった人共通の悩みかも知れない。(^^;)
「何を撮っているのですか?」ときかれて「これです」と小さな冬芽や葉痕を指しても、その面白さを知らない人には「何でこんなもの?」と信用されないかも知れない。その時、撮ったものを液晶画面で見せてあげたり、プリントした写真を持っていると、「へぇー、こんな顔になっているのですか!」と驚いて興味を持つ人もいる。
中央公園に来るような人は散歩好き、植物好きな人が多いのだが、それでも冬芽や葉痕の“知名度”はかなり低いようだ。
そんな訳で、もっと冬芽や葉痕に興味を持つ人が増えるといいなあ・・という思いを込めて「鎌倉中央公園の冬芽アルバム」を作成してみました。(下記写真) ほとんどこのHPのどこかに載ってる写真ですが、落葉樹中心に面白そうな冬芽・葉痕写真135枚です。今後も追加していく予定。中央公園管理棟1階の図書室に置いていただくことになりました。
ところで、こんな冬芽アルバムを作ってみようと思ったきっかけは、下記のすごい!種の標本を見たことだった。これはある方が中央公園を中心に木の実、草の実を集め、種をきれいに洗ってビンに保存されたものだ。虫の食ってないきれいな種を集めるだけでも大変だと思うが、洗う作業はもっと大変かも知れないと思う。種別にビンに保存された種はとてもきれいで感動してしまう。目下300種近く標本ができている。
また、標本だけでなくその写真もアルバムになっている。ちゃんとスケールもついているので、種の大きさも確認できるようになっている。
私などは種を見ても、よほど特徴のあるもの以外はそれが何の種だかさっぱり分からないが、これだけたくさんの種を集めたり、撮影してきた方は、同種の特徴・傾向が段々分かってくるそうで、種だけ見てもそれが何科に属するものかなどはかなり分かるそうだ。これもすごいことだと思う。
昨年秋、たまたまこの図書室でこんなすばらしいコレクションに出会い、私にも何かできることはないか・・?と思ったのが冬芽アルバムを作ってみようというきっかけだった。
中央公園を訪ねたらぜひいちど図書室に立ち寄って、この“タネタネ・コレクション”をご覧いただきたい。
しかし、中央公園の花や葉のアルバムはないのに、種や冬芽というマニアックな(?)ものが先にできてしまった。作る方としては、「実物を見れば分かる」ものより「普通に見てるだけでは気がつかない」ものを集めてみる方がずっと面白いから、当然と言えば当然なのかも知れない。次は何を集めてみようか・・?(^^;)
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