散策日記・楓の紅葉・黄葉



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モミジは古くから歌にも詠まれており、万葉集には40首にのぼるそうだが、意外なことにほとんどは「紅葉」ではなく「黄葉」と書かれているという。どうやらモミジとは秋に紅葉・黄葉する木々を総称して呼んだもので、特定の種類を差すものではなかったようだ。
現在はモミジとはカエデのこと、それもカエデ属一般ではなく、掌型をしたイロハモミジヤマモミジを呼ぶことが多いように思う。漢字では「紅葉」と書く。

カエデは同じ品種でも紅葉することもあれば、黄葉することもある。また、一本の木でも黄・橙・赤と部分によって違ったりもする。気候や地理的な条件、個体差により色づきにバリエーションがあるようだ。



さて、鎌倉のモミジと言えば「獅子舞」を差し置いては語れない。という自分も今年初めて訪れたのだが・・。(^^;) 鎌倉にはモミジの名所は少ないが、ここは渓谷であるにもかかわらず手軽に行けて、いかにも鎌倉らしいモミジの名所だ。


獅子舞のイロハモミジ  2001.11.25

せせらぎの音とともに、浸食された岩に囲まれたうす暗い山道を登っていくと、急に明るい谷に出る。そこが紅葉谷、通称「獅子舞」だ。
訪れた日はちょうどイチョウイロハモミジが競うように色づき、木漏れ日に輝くグラデーションにしばし時を忘れた。別世界という言葉がふさわしい不思議な空間である。(獅子舞の銀杏参照。)





イロハモミジ

最もよく見られるカエデで、イロハカエデともいう。園芸品種も多いようだ。小型で赤ちゃんの掌を思わせる。鎌倉でも寺社によく植えられている。

↑円覚寺山門前 2001.11.24

↑鎌倉宮 2001.11.25

↑鶴岡八幡宮 2001.11.30




トウカエデ
鶴岡八幡宮
2001.11.30
鶴岡八幡宮
2001.11.30
フラワーセンター
2001.12.2

公園や街路樹にもよく植えられるトウカエデ。黄葉することも紅葉することもあるようだ。樹皮が縦にはがれるのが特徴的。




ハウチワカエデ 2001.11.25 瑞泉寺

大型の葉でよく目立つ。残念ながらあまり大きな木は見たことがないが、紅葉・黄葉したら見事だろうと思う。落ち葉も絵になる。




コハウチワカエデ?
フラワーセンター
2001.11.15
フラワーセンター
2001.12.2

名前に自信ないが、一応コハウチワカエデとしておこう。全然色が違うが、同じフラワーセンターの中でも別の場所に植えられていたもの。明らかに間違った名札がつけられていたりして種類は確かでないが、春になって花を見れば分かるかも知れない。




ハナノキ 2001.12.2 フラワーセンター

カエデ科カエデ属の木で、別名ハナカエデともいう。愛知・長野・岐阜の湿った山地に自生する。4月、若葉の出る前に美しい紅色の花をつけることからこの名がある。ぜひ来春は見たいものだ。花に負けず紅葉も美しい。




ウリハダカエデ
箱根・湿性花園
2001.11.2
フラワーセンター
2001.12.2

箱根・湿生花園で美しく色づいていたが、フラワーセンターのこの木も、葉を見るとよく似ているためウリハダカエデと思われる。




イタヤカエデ
北鎌倉駅前 2001.11.24

イタヤカエデは葉も大きく黄葉が美しい。今年はあまり見つけることができなかったが、横須賀線を挟んで円覚寺の逆側、池のほとりに一本だけあった。写真はもうピークを過ぎており、1週間後には完全に散っていた。




カエデの黄葉さまざま
瑞泉寺
2001.11.25
フラワーセンター
2001.12.2
フラワーセンター
2001.12.2

瑞泉寺の山門をくぐり正面に見えるこの木は、毎年美しく黄葉する。名前は?? 真ん中のカエデはイロハモミジのような形だが、鮮やかな黄色が印象的。カエデは園芸品種が多いようだが、様々に美しい晩秋を描き、私達の目を楽しませてくれる。


 (NN3.0/IE4.0以上)
撮影日: 2001.11.15〜12.2
撮影場所: 大船フラワーセンター、獅子舞(紅葉ヶ谷)、鎌倉宮、鶴岡八幡宮、円覚寺、北鎌倉駅付近、瑞泉寺
関連ページ:  カエデの花
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