2013.12.08
冬の昆虫観察
野山に昆虫がいなくなる冬でも、虫好きさんは隠れている虫を探しに行く。その道の達人は虫の隠れ家をよく知っていて驚いてしまう。
今日は一昨年・昨年に続いて「手摺り昆虫観察会」が開かれ、いつものメンバーが集まった。一昨年、初めての手摺り観察ではあまりの虫の出に驚いたが、昨年は慣れたせいか少ないような気がした。今日は予報に反して日が差さず寒い日だったこともあり、虫の出は昨年と同じかやや少ないような気がしたが、考えてみれば、それでもこの時期こんなに虫がいるところは他に知らない。虫の隠れ家として手摺りは今年も健在ということだ!
今日は手摺り観察に加えて、達人が面白い“虫のかくれんぼ”を見つけてくれて大いに盛り上がった。一つは樹皮の割れ目にはまり込んで同化しているコムラサキの幼虫、もう一つはクワの木の小枝になりすまして固まっているクワエダシャクの幼虫、いずれも露出していながら隠れている見事な擬態だった。
樹皮の内側にもぐり込んで越冬する虫も多い。樹皮が剥がれやすいケヤキの大木は人気の越冬場所のようだ。また、最近は人工物の蔭に隠れて越冬する虫がいる。樹木のネームプレートの裏にカメムシなどがちゃっかり隠れていたりする。
鎌倉中央公園でもそうだが、本来ならクヌギやコナラの樹皮の割れ目に産卵するクヌギカメムシが、ここでもプレート裏に産卵していた。知恵を働かせたつもり? いや、単にイージーで安全そうな場所を選んだだけ?(それが“知恵”だが・・) 虫も時代と共に適応・進化しているのかなあ・・。
東高根森林公園(川崎市)/2013.12.08
▲ケヤキの樹皮下を隠れ家にするヒレルクチブトゾウムシ(約5mm)
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▲同じくケヤキの樹皮下に多いウスキホシテントウ(3〜4mm)とヒメコバネナガカメムシ
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▲今日は手摺り等、あちこちでウスキホシテントウに出会った。“ホシ”は名前に反して淡黄色のものより白色のものの方が多かった
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▲幹に張りついて越冬場所を探すカメムシたち。上からヨコヅナサシガメ幼虫、クサギカメムシ成虫、ヤニサシガメ幼虫
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▲↑の木にかかるネームプレートの裏に、すでに滞在者が! クサギカメムシ成虫(右)とエサキモンキツノカメムシ成虫(左)、クモもいるようだ
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▲木の上で寄り添うアカホシテントウたち
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▲越冬場所を探してうろつくアリグモ(の仲間)
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▲以下は手摺りにいた虫たち/クヌギカメムシ♂
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▲クヌギカメムシ♀ 産卵場所は決めているのかな?
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▲今回初めて知ったミナミトゲヘリカメムシ。オオクモヘリカメムシに似てる
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▲人気者のウシカメムシ
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▲手摺りの常連・コミミズク幼虫
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▲こちらも毎年見てるカサハラハムシ(の仲間)
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▲あまり見かけない模様だが、ナミテントウ?
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▲こちらも常連・ウロコアシナガグモ。この他、シロスジショウジョウグモやアズチグモなど実に多種類のクモがいた
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