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2006.01.26
ウツギの冬芽と葉痕

初めて冬芽や葉痕を撮るなら、なるべく大きい冬芽・葉痕で、撮りやすい位置にある木がよいと思う。そうなると灌木がいい。アジサイなどはどこにでもあって練習台にはぴったりだ。ウツギも色々あって面白い。
昨日は雪の残る鎌倉中央公園を歩いてきたが、今まで葉痕がよく撮れなかったマルバウツギともう一つ別のウツギが撮れたので「ウツギの冬芽・葉痕色々」をまとめてみた。

ウツギは枝を輪切りにしてみると中空になっていることから「ウツギ(空木)」と呼ばれるが、ユキノシタ科にもスイカズラ科にもウツギがある。(バラ科にもある。)
ユキノシタ科もスイカズラ科も対生で、ユキノシタ科の無印ウツギとスイカズラ科・タニウツギ属の冬芽・葉痕はよく似ていて区別が難しい。
以下に、スイカズラ科三種とユキノシタ科二種を掲載してみた。

▼タニウツギ(スイカズラ科タニウツギ属)
▲2003.1.8 鎌倉中央公園 ▲2004.3.10 鎌倉中央公園

▼ハコネウツギ(スイカズラ科タニウツギ属)
▲2004.2.25 舞岡公園 ▲2004.3.12 舞岡公園

▼タニウツギ属の一種(スイカズラ科/花は紅色)
▲2006.1.25 鎌倉中央公園 ▲2006.1.25 鎌倉中央公園

▼ウツギ(ユキノシタ科ウツギ属)
▲2005.12.15 鎌倉中央公園 ▲2006.1.25 鎌倉中央公園

▼マルバウツギ(ユキノシタ科ウツギ属)
▲2006.1.25 鎌倉中央公園 ▲2006.1.25 鎌倉中央公園

いずれも横広の葉痕に維管束痕は三つ、ちょうど二つの目とおちょぼ口のように見え、冬芽も芽鱗が何枚も重なり合っている。マルバウツギは冬芽が白っぽいので見間違えることはないが、冬芽と葉痕からウツギ(ユキノシタ科)とタニウツギ属のウツギを区別するのは難しそうだ。敢えて違いを探せば、ユキノシタ科は目や口が点に近く、あどけない表情(?)に見えるような気もするが・・。
やはり、実に頼るしかないか・・。この時期、どちらのウツギも枯れた実を残していることが多く、その場合は実の形からユキノシタ科かスイカズラ科かはすぐに分かる。=> 実の参考画像
なお、ウツギとマルバウツギの若い枝には星状毛が密生しているが、ハコネウツギやタニウツギにはないので、これも手がかりになるかも知れない。
もっと数多く見てみよう。冬芽と葉痕で区別できるようなれるかな?



もう一つ、下はユキノシタ科・バイカウツギ属のバイカウツギだ。ユキノシタ科・ウツギ属とは違い、葉痕が白く、冬芽は葉痕の内側に隠れた隠芽タイプ。小さなもので肉眼では「何か白いものがついている・・」ぐらいにしか見えないが、こんなユニークな顔をしてるとは! ちょっと面白いのでつけ加えてみた。

▼バイカウツギ(ユキノシタ科バイカウツギ属)
▲2006.1.6 大船フラワーセンター ▲2006.1.7 大船フラワーセンター


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