ノートパソコンのユーザーが増えている。二台目のパソコンをノートにする人ばかりでなく、メインマシンを最初からノートにする人も増えてきた。A4薄型は売れ筋のようで、中古でも結構な値段がついている。薄型が好まれる割には、モバイルしている人は少ないようだが…。
ところで、私は普段はデスクトップを使っているが、持ち歩くノートパソコンはPanasonicのLet's note(AL-N2T520J5)を使っている。'98.3に買ったもので、CPUはMMX 200MHz、RAM 64MB、HDD 2.1GB、サイズはB5、重量約1.5kg、OSはWindows95だが、出先で使うだけだから全然これで不自由はしないし、バッテリがダメになって買い替えた以外はノー・トラブルで今まで来ている。
Let's noteは「軽いサブノート」という意味では先駆けだが、'98.3頃といえば、超薄型のVAIO(SONY)が人気商品になりつつあった頃だ。両者は重さも同じくらいで、店頭でも並んで張り合っていた。 写真のようにこのマシンはマウスの左ボタン・右ボタンに当るものがボールを挟んで縦についている。ボールの上にあるのがマウスの左ボタン、下にあるのがマウスの右ボタンに当る。最初は「えっ」と思ったが、使ってみると違和感ないことが分かった。 使っているうちに、指の守備範囲は自然と次のようになった。キーボードはホームポジションを基準として各指の受け持ちは通常のとおりだが、私はスペースキーは元々右手親指で打つ習慣がある。従ってスペースキーに近い上のボタンは右手親指の受け持ちとなり、キーボードではあまり使わない左手親指がトラックボールと下のボタンを受け持つことになった。 こうしてみると極めて快適に使える。人差指から小指まではすべてホームポジションに置いたまま、ポインティングデバイスを操作することができるのだ。右利きの私としては左手親指はそう器用な指ではないが、それでもトラックボールを操作するには全然不自由しない。最初つけていたマウスも要らないことが分かり、膝の上でモバイルすることも容易になった。
ところで、ここ2年、VAIOの影響か他社のノートパソコンもどんどん薄型化している。あのごついDynaBookも薄型モデルが出てきたほどだ。Let's noteも当然のように薄型化し始めた。と同時に、あのトラックボールが消えたのだ! 確かにトラックボールは直径19mmもある。薄型化には邪魔な存在だろう。私のLet's noteは厚さ39mmもある。新しいスリムなノートマシンの中に入ると、一つだけゴロンとしていて何とも不細工というか、可愛いというか…。 それにしても、トラックボールはLet's noteの大事な「ウリ」だったはずだ…。みてくれを取って大切な操作性を捨てるのは解せない…。世の人が外観でパソコンを選ぶんだから仕方ない…。等々、私の周辺でもよく話題になっていた。が、トラックボールはもうなくなるのかなあ…と誰もが思っていた。 そんな折、5月23日、Panasonicはこの夏の新機種を発表した。その中のB5サブノートに何とトラックボールが復活したのだ。直径16mmとやや小ぶりにはなっているが、まぎれもないあのトラックボールが採用されている。(製品情報) これはビッグニュースだ。聞くところによると、古くからのLet's noteファン(ボールファン?)がホームページ上で署名を集めてメーカーに要望を出したりしていたという。メーカー側もそれに応えて今回の復活につながったのだそうだ。なかなかいい話ではないか。他メーカーのマシンに比べて少々高目なのが気にはなるが、願わくばこのマシンが売れてほしいと思っている。 ![]() ![]() |