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2006.01.14
大船フラワーセンター・森の小道

大船フラワーセンターに『森の小道』というちょっといい散策路がある。フラワーセンターは家から歩いて10分ほどの距離にあって時々行くのだが、以前からこの林が気に入っていた。芝生に作られた花壇や温室・菊花展などのイベントには目もくれず、真っ先に行くのはこの林だ。ある時『森の小道』という案内板ができてびっくりした。

ゆっくり歩いても5分ほどで通り抜けてしまうこの小道だが、私好みの木がたくさんあるのでいちいち挨拶しながらゆっくり歩く。本来、山に生える木々たちなので、残念ながらあまり元気のない木もあるが、林道を歩く気分にひたれるのがちょっぴり嬉しい。
この小道の両側にある木をざっと思い出しても、トサミズキ、サラサドウダン、ヤマコウバシ、リョウブ、アブラチャン、ツノハシバミ、ハシバミ、ヤマボウシ、ミツバツツジ、ツリバナ、カツラ、ニワトコ、ネジキ、ウワミズザクラ・・・、などなど30種はある。
花の季節になったらまたこのコーナーにも登場すると思うが、今は冬枯れ。落葉樹がほとんどなので、もっぱり冬芽散策となる。私の大事な冬芽撮影スポットでもある。(^^;)

それでは、この時期に出会える冬芽君たちに登場してもらおう。
まずは、フラワーセンター正面寄りからこの小道に入ってすぐ左手にあるリョウブ君。リョウブの冬芽は最初のうちはまだ芽鱗をつけているが、初冬の頃剥がれてまるで帽子をかぶっているように見える時期がある。もう少し帽子が広がった時がシャッターチャンスなのだが・・。裸芽になった冬芽は光沢があってとても美しい。リョウブの花はここでは7月頃咲くが、夏に山へ行くと白い花が印象的だ。
▲リョウブ/2002.12.12撮影
▲リョウブ/2005.1.5撮影

次は赤い冬芽でお馴染みのアブラチャン。小さな花芽を二つつけたちびっ子ボクサーだ。花芽に気を取られがちだが、細長い葉芽もとてもきれい。3月下旬から4月にかけて小さな黄色の花をつける姿がまた可愛くて見逃せない。
▲アブラチャンの花芽と葉芽/2006.1.7撮影
▲アブラチャンの葉芽/2005.1.5撮影

次はアブラチャンの隣にあるツノハシバミとお向かいさんのハシバミ。ツノハシバミもハシバミもカバノキ科独特の雄花芽が目立つが、今年はツノハシバミの雄花芽は少ないようだった。どちらも春先に雄花が開花し、少し遅れて雌花が咲くのだが、雄花に気を取られて、ほとんどの人は雌花の開花に気がつかない。私も毎年狙っているのだが、手の届くところにいい花がなかったりして、よい写真が撮れてない。今年はどうかな・・? このハシバミの冬芽の上に雌花がちょんと顔を出した姿を想像してほしい。やっぱり見に行かなくては!
▲ツノハシバミの雄花芽と葉芽(または混芽)/2002.12.12撮影
▲ハシバミの雄花芽/2006.1.7撮影
▲ハシバミの葉芽(または混芽)/2003.12.4撮影

こんな調子でみんなに挨拶しているとなかなか前に進めないのだが、最後にこの小道でいちばん笑える真っ赤な帽子のネジキさんに登場してもらおう。気の優しそうなおじさん顔だが、今年も伏し目がちながら挨拶してくれた。5月に咲く釣鐘形の白い花は清楚でいい花だ。
▲ネジキ/2004.1.28撮影
▲ネジキ/2006.1.7撮影

こんな『森の小道』は花がなくても十分楽しめる。大船フラワーセンターを訪れたらぜひ寄ってほしい。

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